2009年1月17日土曜日

最後の日記

藍が調子悪くなり、病気とも長いつきあいになるだろうと思い、記録として
始めた闘病日記。こんなに短いものになるとは夢にも思いませんでした。

藍は、たくさんの思い出を残してくれました。

短い命だったけど、もしかしたらこれでも頑張って長く生きたのかもしれません。

たくさん愛情をそそぎ、悔いはありません。

最後の最後、棺の中に大好きだったササミのフリーズドライを1本入れてや

りました。健康のためにと、少しづつしかやらなかった。もっとたくさん食べさ

せてやればよかった。それが心残りです。

先生は、モカも近いうちに診察しようと言われました。モカも藍と血がつなが

っているので、気をつけたほうがいいと思います。まるお君も血がつながって

いるので心配です。福もメタボ検診をうけないといけません。姉の所にも同じ

種類の子がいます。より可愛くするために、より売れるためにと無理な交配

をして、異常な遺伝子をもつ子が増えているそうです。悪気はなくても、そうい

う繁殖が増えるうちに、血が濃いくなってしまうケースもあると思います。

藍もその例だったかもしれません。でも、どうであれ、藍に出会ってうちに迎え

れた事は感謝しています。

長く続くはずの日記でしたが、これで終わりにしたいと思います。藍はもう天国

に着きました。いつまでも悲しんでいても何も始まりません。

始めたばかりで慣れていないので、見にくい日記だったと思います。

アドレスのprincess ayas とは、藍の血統書上の名前でした。

読んでいただいた方、ありがとうございました。 

藍を可愛がってくれた方、ありがとうございました。


本当に本当に、夢のような6年間でした。

 
        「虹の橋」の詩


ここから藍のお墓に行けます。良かったら会いに行って
やってください。

        ペットのお墓
















動物ってすごい

今回、藍はほとんど苦しむ事なく、私たちにも迷惑をかける事なく、一人で
旅立っていった。 うちにいた最後の日、ベッドの下や引き出しの中に
入って身を隠そうとしていた。突然のそのそ出てきたと思うと、廊下の
掃除しやすい所に吐いていた。 猫はとことんまで我慢する。苦しんでいる
所など見られたくないようだ。

先代猫は19才で亡くなったが、最後はもう立つ体力も残っていなかったは
ずなのに、朝、トイレに最後のおしっこがあった。そのおしっこをした後、力
つきたんだろう。
去年、亡くなった友達の猫(5才)も、甘えるのが下手な子だったが、最後の
一週間は異常に甘え、おとなしく爪を切らしたりしていた。息子さんの試合で
東京に行っている間に、ひっそりと亡くなっていた。
死ぬ時をちゃんと考えて、迷惑かけずにいくんだろう。

藍は、小さい頃からすごく用心深く、臆病で神経質な子だった。
自分が普通よりは弱く、鈍くさいことをよくわかっていたようだった。
それだけに、私たちもすごく気をつかい、特別に可愛がってきた。
 
心のどこかで、普通よりは早く別れの時がくるかもしれないと思ってきたので
十分過ぎるくらいの愛情をそそいだ。本当に可愛かった。
だから、もっとああしてやればよかったとか、そういう事は絶対にない。

でも、もう少し待って欲しかった。

最後のお別れ



旦那が12時頃岡山に着きました。当直だったので
急な患者や手術が入ったら帰れなかったので、早く
帰れてよかった。
ぬいぐるみのように眠っている藍をなでていた。
こんなかたちでの再会は悲しい事だけど、年末に
2週間一緒に過ごせてたので、落ち着いていられた
よう。普段は甘えたりしないのに、とても甘えて、クリ
スマスの日の朝は、初めて布団に入ってきて添い寝
をした。クリスマスプレゼントだと喜んでいた。
思えば、それが藍のお別れの挨拶だったのかもしれない。1週間くらいの滞在予定を、どうしても離れ
られず、1週間延ばしたのも意味があったんだろう。本当によかった。
旦那は大好きだった藍のうなじの毛を切った。可愛い三毛柄の毛。
私はおしりのあたりの白いふわふわした毛をもらった。
あまりにも寂しく、どうしていいかわからないので、自分の髪の毛を棺に入れた。
私がピアノの練習をしている時、よくピアノの上で寝たり、のぞきこんだりしていた。
最後に、ピアノを弾いてやった。
ペットショップの店長の奥さんが、病院に会いに来られたと病院の方から聞き、お店にも寄る事にした。
店長の奥さんはトリマーさんで、猫のシャンプーを担当していたので、藍はとてもお世話になっていた。
お店に着くと、みんなが藍の顔を見てくれた。たくさんなでてもらった。今まではすぐ怒るからなかなか
なでれなかったのに。
「うちの子達もたくさんむこうには行ってるから、寂しい思いはさせませんから」と言われた。
今頃、虹の橋のたもとに着き、みんなと遊んでいるだろうな。
みんなに見送られ、病院に着いた。
旦那は藍のレントゲン写真を見せてもらった。
人間のではないので、元がどのくらいの大きさがわからないが、あの大きな影は、肝臓全体を
おおうくらいの大きさだと言っていた。肝臓に出来る腫瘍は悪性が多いので、この早さを考える
と、とても悪いものだったのだろうと。 どんなに辛かった事か。もっと何かしてやれる事があった
かもしれない。これでよかったんだろうか。
でも、少なくとも今は楽になっただろうから、これが寿命だったと思って、逝かせてやろう。
病院に、ペット葬祭の方が迎えに来られるので、私達はそこでお別れをした。
分骨してもらえるという事なので、数日後お骨をひきとりにくることにした。
悲しくて悲しくて、涙が出るだけでした。
ありがとう、さようなら。またどっかで会おうな。

2009年1月16日金曜日

お通夜



息子が帰ってきたので、花を入れてやる。
花屋さんでは、女の子なので可愛い花を選んでやって
下さいと頼んだ。息子と母と3人で泣きながら花を入れた。ユズは理解してないのか、藍の毛をむしったり、花をつついて遊んでいた。
モカはとても悲しそうな顔をして、藍の顔に匂いをかいでいた。わかっているような気がした。
福はどっかで寝ていたよう。
こんな状況でほとんど食べ物はノドを通らなかったけど、今日はお通夜なので、みんなで藍の思い出話を
しながらご飯を食べた。
だいぶん落ち着いてきたかなと思っていたが、とんまるママさんの日記を読んで涙が出る。
こんなにみんなに愛された藍は幸せだったな。とにかく、存在が大きすぎた。
ここまで言うと、ひかれてしまうかもしれないけど、本当に本当にうちにとっては特別で大事な子だった。
明日は、旦那が帰り次第、藍を連れて病院に行く予定。そこにペット葬祭の方が迎えに来てくれるらしい。そこでお別れになるが、実際そこに魂はないので、悲しまないでおこうと思う。
息子もだいぶん落ち着いたと言ってたが、自分の部屋のベットに行くと、辛くなったよう。
当分はみんな仕方ない。
なんとなく、服に付いた藍の毛や藍が寝ていた所にある毛が悲しくてコロコロでとってしまう。
明日、朝起きた時は辛いだろうな…。


旦那からの電話


あれから、旦那と電話で話す。当直中なのにあんなに泣いて大丈夫だろうか。
状況が見えないだけに、辛かっただろうな。
息子は帰りの電車でメールを見たらしい。どうしても涙をこらえる事ができず
初めて人前で泣いてしまったらしい。友達も驚いていた。
一人っ子の息子にとって、藍は兄弟同然だった。中学入試の年に藍はうちに
きた。大変な中、とても癒しになってくれ、いい仕事をしてくれた。
今年は大学受験なので、また頑張ってもらおうと思ったのに。めんどくさがりの
藍の事だから、今回はモカやユズに任せたのかな。
藍を迎えに行く前、藍に出会ったペットショップに挨拶にいった。
お店の人みんなが藍を可愛がってくれていたので、今回の事はみんなショック
をうけていた。
「こんな悲しい思いをさせてすみません」「こんなに可愛がってくれてありがとうございました」と泣いて言われた。いやいや、こちらこそ出会わせてくれてありがとうございます。どんな障害があっても、病気でも、こんな悲しい別れが待っていても、藍に出会えて幸せでした。
「体の弱いこは、不思議とちゃんといい飼い主さんのところに行くんです。」と言っておられた。
今は、本当にいい飼い主だっただろうかと不安になるけど、やっぱり藍は幸せだったと思う。
今まで存在は知っていたけど、怖くて見れなかった『虹の橋の詩』を読んだ。
涙が止まらなかったけど、気持ちが穏やかになった。
藍はまだ虹の橋のたもとまでは着いてないかもしれないけど、もうすぐ着くだろうな。

家に帰って来ました。


午後4時40分。小さな棺に入った藍が帰ってきた。
まだ眠っているよう。
ほんのり温かい。お腹も柔らかい。
棺から藍を出し、思いっきり抱きしめてやる。
いつものように怒ってくれればいいのに。
肉球が冷たい。自慢のかわいいピンクの肉球。

あの可愛いうなじや、ふわふわのお腹に顔をうずめ
匂いをかいだ。涙と鼻水で藍の毛がびしょびしょに
なってしまった。

枕が好きだった藍に、タオルで枕を作ってやる。

病院からも花が入れてあったが、もっと可愛い花も
入れてやりたいので、帰りに花屋に寄った。

ピンクや赤いスイートピー、薔薇、を買う。

息子が帰ってきてから、みんなで入れてやろう。

ユズが気になってしょうがない。モカもずっと匂いを

かいでいる。わかるのかなあ。

先生からの電話

午後1時53分。先生から携帯に電話が入りました。
覚悟をする。

藍5才8ヶ月は、午後1時40分 虹の橋を渡りました。

眠るように、苦しむ事なく、静かに旅だったという事です。


もっと早く気づけばこんな事にならなかったのだろうか。
何か間違った事しただろうか。食べ物が悪かったんだろ
うか。私が悪かったのだろうか。

先生は、この種類の子は遺伝的な事もあるし、生まれつ
き弱い事も多いから、防ぎようがなかったと。
今回、おしっこの異常がでて気づいたけど、あのおしっこ
が出て時はもうすごく悪くなっていただろうし、少しづつ
体重も落ちるから仕方なかったと。
黄疸も気づくのは難しい。

もちろんあきらめてなかったが、昨日入院する時点で
かなり厳しい状況だとはわかっていた。
今夜がやまかも…と覚悟した。
でもみんなには言えなかった。

藍は昨日家にいるとき、ふだん入らないベットの下。
引き出しの中でうずくまるように寝ていた。

動物は自分の死期を悟るという。今まで飼っていた猫
も、亡くなる前にいなくなったり、縁の下でひっそり逝っ
たこもいた。

昨日の藍は死に場所を探しているようにみえた。

一晩中かんがえた。最期は家に連れて帰ってやるか…。

でも、猫はみんなに囲まれて逝きたくないと思う。

病院で逝かせてやろう。

お別れはする必要ない。


でも、4時に様子を見にいく予定だったので、それまでは
頑張ってくれると思っていた。
旦那も明日の午前中には帰る。それまでは

帰ってくるまでもたせてやれなくてごめん。


これからする事がたくさんある。

まず、藍を迎えに行ってやろう。