2009年1月16日金曜日

お通夜



息子が帰ってきたので、花を入れてやる。
花屋さんでは、女の子なので可愛い花を選んでやって
下さいと頼んだ。息子と母と3人で泣きながら花を入れた。ユズは理解してないのか、藍の毛をむしったり、花をつついて遊んでいた。
モカはとても悲しそうな顔をして、藍の顔に匂いをかいでいた。わかっているような気がした。
福はどっかで寝ていたよう。
こんな状況でほとんど食べ物はノドを通らなかったけど、今日はお通夜なので、みんなで藍の思い出話を
しながらご飯を食べた。
だいぶん落ち着いてきたかなと思っていたが、とんまるママさんの日記を読んで涙が出る。
こんなにみんなに愛された藍は幸せだったな。とにかく、存在が大きすぎた。
ここまで言うと、ひかれてしまうかもしれないけど、本当に本当にうちにとっては特別で大事な子だった。
明日は、旦那が帰り次第、藍を連れて病院に行く予定。そこにペット葬祭の方が迎えに来てくれるらしい。そこでお別れになるが、実際そこに魂はないので、悲しまないでおこうと思う。
息子もだいぶん落ち着いたと言ってたが、自分の部屋のベットに行くと、辛くなったよう。
当分はみんな仕方ない。
なんとなく、服に付いた藍の毛や藍が寝ていた所にある毛が悲しくてコロコロでとってしまう。
明日、朝起きた時は辛いだろうな…。


旦那からの電話


あれから、旦那と電話で話す。当直中なのにあんなに泣いて大丈夫だろうか。
状況が見えないだけに、辛かっただろうな。
息子は帰りの電車でメールを見たらしい。どうしても涙をこらえる事ができず
初めて人前で泣いてしまったらしい。友達も驚いていた。
一人っ子の息子にとって、藍は兄弟同然だった。中学入試の年に藍はうちに
きた。大変な中、とても癒しになってくれ、いい仕事をしてくれた。
今年は大学受験なので、また頑張ってもらおうと思ったのに。めんどくさがりの
藍の事だから、今回はモカやユズに任せたのかな。
藍を迎えに行く前、藍に出会ったペットショップに挨拶にいった。
お店の人みんなが藍を可愛がってくれていたので、今回の事はみんなショック
をうけていた。
「こんな悲しい思いをさせてすみません」「こんなに可愛がってくれてありがとうございました」と泣いて言われた。いやいや、こちらこそ出会わせてくれてありがとうございます。どんな障害があっても、病気でも、こんな悲しい別れが待っていても、藍に出会えて幸せでした。
「体の弱いこは、不思議とちゃんといい飼い主さんのところに行くんです。」と言っておられた。
今は、本当にいい飼い主だっただろうかと不安になるけど、やっぱり藍は幸せだったと思う。
今まで存在は知っていたけど、怖くて見れなかった『虹の橋の詩』を読んだ。
涙が止まらなかったけど、気持ちが穏やかになった。
藍はまだ虹の橋のたもとまでは着いてないかもしれないけど、もうすぐ着くだろうな。

家に帰って来ました。


午後4時40分。小さな棺に入った藍が帰ってきた。
まだ眠っているよう。
ほんのり温かい。お腹も柔らかい。
棺から藍を出し、思いっきり抱きしめてやる。
いつものように怒ってくれればいいのに。
肉球が冷たい。自慢のかわいいピンクの肉球。

あの可愛いうなじや、ふわふわのお腹に顔をうずめ
匂いをかいだ。涙と鼻水で藍の毛がびしょびしょに
なってしまった。

枕が好きだった藍に、タオルで枕を作ってやる。

病院からも花が入れてあったが、もっと可愛い花も
入れてやりたいので、帰りに花屋に寄った。

ピンクや赤いスイートピー、薔薇、を買う。

息子が帰ってきてから、みんなで入れてやろう。

ユズが気になってしょうがない。モカもずっと匂いを

かいでいる。わかるのかなあ。

先生からの電話

午後1時53分。先生から携帯に電話が入りました。
覚悟をする。

藍5才8ヶ月は、午後1時40分 虹の橋を渡りました。

眠るように、苦しむ事なく、静かに旅だったという事です。


もっと早く気づけばこんな事にならなかったのだろうか。
何か間違った事しただろうか。食べ物が悪かったんだろ
うか。私が悪かったのだろうか。

先生は、この種類の子は遺伝的な事もあるし、生まれつ
き弱い事も多いから、防ぎようがなかったと。
今回、おしっこの異常がでて気づいたけど、あのおしっこ
が出て時はもうすごく悪くなっていただろうし、少しづつ
体重も落ちるから仕方なかったと。
黄疸も気づくのは難しい。

もちろんあきらめてなかったが、昨日入院する時点で
かなり厳しい状況だとはわかっていた。
今夜がやまかも…と覚悟した。
でもみんなには言えなかった。

藍は昨日家にいるとき、ふだん入らないベットの下。
引き出しの中でうずくまるように寝ていた。

動物は自分の死期を悟るという。今まで飼っていた猫
も、亡くなる前にいなくなったり、縁の下でひっそり逝っ
たこもいた。

昨日の藍は死に場所を探しているようにみえた。

一晩中かんがえた。最期は家に連れて帰ってやるか…。

でも、猫はみんなに囲まれて逝きたくないと思う。

病院で逝かせてやろう。

お別れはする必要ない。


でも、4時に様子を見にいく予定だったので、それまでは
頑張ってくれると思っていた。
旦那も明日の午前中には帰る。それまでは

帰ってくるまでもたせてやれなくてごめん。


これからする事がたくさんある。

まず、藍を迎えに行ってやろう。